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畑からの知恵と実践

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草が生えたまま秋大根をまけた。不耕起用ディスクを初使用|2026年8月14日の畑だより

秋大根の播種で初めて使った、クリーンシーダーの不耕起用ディスク。草を残した畑でも、播種する線を切り開きながら種をまくことができました。先にまいた秋にんじんも、いい感じに発芽しています。

公開日:2026/8/14読了目安:約5

今日は、秋にんじんと秋大根を育てる畑で、秋大根の種をまきました。

結論から言うと、クリーンシーダーに取り付けた不耕起用ディスクが、とんでもなく使えました。畑には草が生えたままでしたが、ディスクが播種する場所の草と土の表面を切り開き、その後ろから種を落とせました。

草を全部きれいにして、畑全体を耕してからまくのではありません。今ある畑の状態を大きく崩さず、種を入れる場所だけに手を加える。今回、やりたかった播種が実際の作業として形になりました。

秋大根をまく前の畑

草が一面に残った状態から播種を始めました。

1 / 1播種前。畑全体に草が残っています。

草が生えた畑へ、そのまま秋大根をまく

播種前の畑は、地表に草が広がり、ところどころ背の高い草も立っていました。一般的には、先に草を処理し、土を細かく整えてから播種する場面です。

しかし、アリカの畑では不耕起を基本にしています。何もしないという意味ではなく、作物に必要な場所へ、必要な分だけ手を入れる考え方です。今回は、畑全体をロータリーで起こす代わりに、クリーンシーダーの前へディスクを取り付けました。

この円盤が草と表土へ入り、種を落とす線を先に切り開きます。そのすぐ後ろをクリーンシーダーが通り、種を一定の間隔で落としていきます。

不耕起用ディスクが、とんでもなく使えた

実際に走らせてみると、このディスクが想像以上でした。

草があるから播種機が進まないのではなく、ディスクが草を切りながら播種する線をつくっていきます。畑全体の草を消す必要はなく、種を入れたい場所だけが開いていく。クリーンシーダー単体では難しかった草のある場所でも、不耕起用の播種機として仕事をしてくれました。

正直、これはかなり大きいです。草刈り、耕起、整地を毎回すべて行わなくても、畑の状態によっては、そのまま次の作物をつなげられる可能性があります。今回は少なくとも、草が生えた状態から秋大根の種をまくところまで実行できました。

もちろん、種をまけたことと、きれいに発芽して大根が育つことは別です。播種深度、土との接触、乾燥、草との競合は、ここから確認します。それでも、今日の作業ではっきりしたのは、このディスクが「超使える」ということでした。

秋大根の播種後

畑全体は耕さず、播種した線を中心に土が動いています。

1 / 1草を残したまま、播種する場所へ種を入れました。

播種後に残ったのは、必要な線だけ

作業後の畑を見ると、全面が黒い土になっているわけではありません。草は残り、その中に播種した線が続いています。

これが今回の狙いです。畑全体を一度まっさらに戻すのではなく、今ある草や根を残しながら、秋大根が始まる場所だけをつくる。草の根が土をつかみ、地表を覆っている状態を残しつつ、作物を次へつなぎます。

不耕起は「畑へ入らないこと」ではありません。必要な介入を小さく、正確にすることです。今回のディスクは、その考え方を実際の播種作業へ落とし込める道具でした。

秋にんじんは、いい感じに発芽

同じ畑で先にまいた秋にんじんも確認しました。

草の間から、にんじんらしい細い葉が出ています。まだ小さな芽ですが、播種した場所に沿って発芽が見え、今のところはいい感じです。

こちらも、発芽したから安心という段階ではありません。これから草との競合を見ながら、にんじんへ光が届く状態を保てるか観察します。必要なら周囲の草へ手を入れますが、最初から畑全体の草をなくすのではなく、にんじんの生育を見て判断します。

秋にんじんの発芽

草の間から、小さなにんじんの芽が出ています。

1 / 1先にまいた秋にんじん。小さな芽が確認できました。

この播種を、畑全体の循環へつなげる

アリカが不耕起を基本にするのは、作業を減らすためだけではありません。畑にある根や土の構造をできるだけ残し、微生物が暮らす場所を毎回大きく壊さないためです。植物が光合成で得た炭素の一部は根から根圏へ渡り、微生物との関係をつくります。生きた根が途切れにくい畑を目指すことは、これから冬草や夏草のカバークロップを取り入れる計画にもつながります。

現在は、慣行栽培をしていた畑から自然栽培へ移行し始めた段階です。自家採種や連作、その土地に合う種と生物多様性を育てることは、これから積み重ねていく計画です。今日一日の播種も、その先にあるアリカのテロワールへ向かう小さな実践として記録しておきます。

不耕起についての考え方は、「不耕起を基本にした畑づくり」でも詳しく紹介しています。

科学的な背景と、今回の観察は分けて考える

根から放出される物質が根圏の微生物群集や植物と土の関係に影響することは、研究でも報告されています。また、植物から供給される炭素と菌根菌による養分輸送の関係を調べた研究もあります。ただし、研究条件で得られた結果は、今日のアリカの畑で同じ効果を測定した証明ではありません。今回確認できた事実は、草が生えた状態で秋大根を播種できたことと、秋にんじんが発芽していたことです。

参考資料Root exudate metabolites drive plant-soil feedbacks on growth and defenseCarbon availability triggers fungal nitrogen uptake and transport in arbuscular mycorrhizal symbiosis

ここから発芽を確認する

今日できたのは、草が生えた畑へ秋大根の種を入れるところまでです。

次に見るのは、播種した線からどのくらい揃って発芽するか、雨の後に土がどう動くか、草との競合がどうなるか。その結果で、ディスクの深さや播種の進め方を調整します。

それでも今日の手応えは大きなものでした。クリーンシーダーに不耕起用ディスクを付ける。たったそれだけで、草のある畑での播種が一気に現実的になりました。

秋大根と秋にんじんが、この畑でここからどう育つのか。引き続き、そのまま記録していきます。

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