水菜と壬生菜は近い関係にありますが、葉の姿が違います。 水菜は葉のふちに細かな切れ込みがあり、壬生菜は丸みのあるスプーン状の葉です。売り場で「京菜」という名を見たら、それを第三の別種と即断せず、商品名と葉の形を確かめます。
葉先で見分けるとき
京都市南区役所の案内は、両方とも淡緑色の細い葉柄と濃緑色の葉先を持つ一方で、水菜は深い切れ込み、壬生菜は丸いスプーン状の葉先だと説明します。京都市の壬生菜の説明も、壬生菜は葉に欠刻がないとしています。
袋の中で葉が重なり、葉先が見えない場合は、見た目だけで断定しません。ラベルの食品名や生産者表示も合わせて読みます。赤い茎の水菜や葉の大きさが違う商品もあるため、色や束の大きさだけを種類の決め手にはできません。
確かめる点 / 水菜 / 壬生菜
葉先の形 / 深い切れ込みが目立つ / 切れ込みがなく丸いスプーン状
近い関係 / 京都で古くから栽培された葉物 / 水菜の一変種から生まれたとされる
売り場での判断 / 「水菜」「京菜」等の表示を読む / 「壬生菜」「京壬生菜」等の表示を読む
葉の形と来歴は京都市・農林水産省の一般資料に基づくものです。この表だけで全ての品種を外観から鑑定する趣旨ではありません。
壬生菜の来歴と「京菜」の読み方
京都市は、1800年代に水菜の一変種が自然交雑して壬生菜が生まれ、壬生地区で多く栽培されたと説明しています。どの年に水菜と明確に区別されるようになったかは不明としつつ、1804年の文献に壬生菜の記載があることを示します。この来歴を「すべての現在の壬生菜が同じ交雑から直接続く」という遺伝的な証明へ広げません。
農畜産業振興機構の水菜の案内は、水菜を「京菜」とも呼ぶと説明します。壬生菜も京都の伝統野菜ですが、「京菜」の文字があるから壬生菜だという意味ではありません。地域・商品によって表示の使い方が異なる可能性があるため、販売表示と葉の特徴を合わせて確認します。
料理では辛みと葉の形を手掛かりに
京都市南区役所は、壬生菜には水菜と比べて少し辛みがあると説明しています。これは一般的な食味の紹介で、どの束でも同じ辛さを保証しません。葉を生で使うか、ゆでて和えるか、鍋へ入れるかを、購入した束と家族の好みに合わせて決めます。
農林水産省の郷土料理紹介には、壬生菜をゆでて冷まし、水気を切ってから辛子などで和える料理があります。水菜に置き換える場合は葉先と辛みが違うので、料理の名前と仕上がりを同一と決めつけないでください。ここではレシピの調理試験を行っていないため、詳しい材料量・加熱条件を創作して掲載しません。
成分表は別の食品番号
文部科学省の食品成分データベースでは水菜・葉・生(06072)と壬生菜・葉・生(06360)が別の食品です。水菜を壬生菜に替えて食べたとき、水菜の標準成分値をそのまま壬生菜へ使い回しません。どちらも可食部100gの一般的な値で、個々の束の実測値ではありません。
アリカで壬生菜または水菜を栽培・収穫したという個別記録はこの制作時点で確認できていません。掲載する写真もアリカの生産履歴の証拠にはしません。水菜の旬・栄養・選び方ガイドへ戻れます。



