自家採種は、収穫した作物から種を採れば終わりではありません。どの株を残し、次にまき、どう育ったかを世代で確かめる取り組みです。
このガイドの結論
アリカは、購入種から栽培を始め、種を残せる作物から自家採種と連作を重ね、その土地で育つ作物を一世代ずつ選んでいく計画です。
すでに完成した実績ではありません。2026年時点の自家採種種子は0です。
2026年は購入種から始めている
現在使っている購入種子には、有機由来と慣行由来の両方があります。すべてを自社で採った種から育てているわけではありません。
作物ごとに、種を採れるか、交雑を管理できるか、保管できるか、次にまく量を確保できるかを確認します。
じゃがいもは、2026年に収穫した芋から翌年の種芋候補を残す計画があります。ただし、保管、選別、植え付け、その後の生育はまだ未確定です。
自家採種は、次の収穫まで続く
- 健康状態や生育を見て、種を残す株を選びます
- ほかの品種との交雑や、採種時期を管理します
- 採った種を乾燥・保管し、発芽できるか確かめます
- 次の年にまき、発芽、生育、病気、虫、収量を記録します
- 結果を見て、次の世代へ残す種をまた選びます
種を採った時点ではなく、次の世代が育ち、さらに種を残せるところまでが一つの流れです。
なぜ同じ土地で世代を重ねるのか
同じ土地では、気候、土、水分、病害虫の圧、作業条件が毎年重なります。その中でよく育った株から種を残すことで、その場所で育つ系統を選抜していきます。
植物の種類や品種は、根の周りに集まる微生物群集にも関わります。アリカは、作物だけでなく、土地、根、微生物の関係も長い時間で育てたいと考えています。
この積み重ねが、青森の気候と土、根、微生物、種、毎年の選抜が重なる「アリカのテロワール」へつながります。
自然栽培全体の中での位置づけ
自家採種と連作は、単独の種づくりではありません。アリカの畑では、根から根圏へ渡る炭素と微生物・菌根菌の関係を、不耕起と夏草・冬草のカバークロップでつなぎ、生物多様性と天敵の居場所を育てる計画です。
その畑で世代を重ねる種を加え、アリカのテロワールを育てます。2026年の現在は自家採種種子0で、冬草ミックスから始める段階です。
連作は、問題を無視して続けることではない
連作は、同じ畑や場所で、同じ作物または近い種類の作物を続けて育てることです。
病気、虫、生育のばらつき、収量低下などが問題になる場合があります。アリカは、それを無視して同じ方法を繰り返しません。
発芽、生育、草、虫、病気、収量を記録し、種まき時期、草管理、場所、作物の組み合わせを見直します。必要なら、場所や計画を変える判断も含めます。
種がすべてを自動で解決するわけではない
自家採種した種なら必ずよく育つ、連作すれば必ず土地へ合う、次の世代は必ず虫に強くなる、とは断定できません。
選抜による遺伝的な変化、母性効果や世代をまたぐ応答の可能性、実際の畑で確認した変化は分けて扱います。
発芽しない、性質がそろわない、病気が出る、採種できない場合もあります。その結果も次の判断材料です。
最初の実地記録
これは自家採種が完成した記録ではありません。1年目の収量、虫、草、芋の状態を残し、翌年へつなぐ最初の段階です。
科学的な根拠と限界
植物の種類や宿主が、根の周りの微生物群集の形成へ関わることは研究されています。
ただし、その研究はアリカの連作や自家採種の効果を直接証明するものではありません。アリカでは、世代ごとの結果を畑で確認します。
次に読む
畑全体の入口へ戻る場合は、アリカの自然栽培方針へ。毎年の変化をどう記録するかは、観察して手を入れる畑の管理で確認できます。
FIELD NOTES
この畑の記録
最初の記事を準備中です。畑の記録ができ次第、この場所に追加します。