収量は少なかった。でも、芋は良い状態でした
慣行栽培から自然栽培へ切り替えた1年目の畑で、ジャガイモを収穫しました。
収量だけを見れば、まだ多いとは言えません。
それでも、土の中から出てきた芋は良い感じに育っていました。
葉をかなり食べられた時期もありましたが、最後まで育ち、きちんと収穫までたどり着いてくれました。
機械で掘ると、草ももれなくついてきます
ARIKAでは、ジャガイモ掘りに機械を使います。
土から芋を持ち上げてくれるので助かるのですが、今年は草も元気すぎました。
機械を進めるたびに、芋だけではなく長い草や根まで一緒についてきます。
草を外しながら芋を拾うため、機械で掘っているのに作業はなかなか大変です。
機械で掘り上げたジャガイモ
草に苦戦しながら掘り上げた、自然栽培1年目のジャガイモです。
葉を食べていたのは、ニジュウヤホシテントウ
今年は、ニジュウヤホシテントウにジャガイモの葉をかなり食べられました。
名前にテントウと付きますが、アブラムシを食べるテントウムシとは違い、ジャガイモなどの葉を食べる虫です。
食べるのは地上に出ている葉で、土の中の芋を直接食べるわけではありません。
ただし、葉を食べられすぎると光合成できる面積が減るため、芋の太りや収量には影響します。
今年の収量が少なかった理由は一つに決めつけられませんが、葉の食害も無関係ではなさそうです。
自然栽培への切り替え1年目は、すべてが基準になります
この畑は、慣行栽培から無肥料・無農薬・無除草剤の自然栽培へ切り替えたばかりです。
土の状態も、草の種類も、虫の動きも、これから少しずつ変わっていきます。
だから今年の少ない収量も、ただの失敗ではありません。
どの時期に虫が増えたのか、草をどこまで残すと収穫の邪魔になるのか、この畑でどんな芋が育ったのか。
1年目の結果が、来年と比べるための基準になります。
来年は、天敵が暮らせる多様な畑へ
来年の課題は、ニジュウヤホシテントウだけを追い払うことではありません。
虫を食べる生きものが暮らしやすく、一種類の虫だけが増え続けにくい環境を畑全体でつくることです。
夏草と冬草のカバークロップを混ぜ、育つ時期や草丈、花の時期が異なる植物を増やします。
地表を覆う草や畑の周囲の植生を活かし、天敵となる虫やクモなどが隠れたり、えさを得たりできる場所を増やしていきます。
草を活かしながら、収穫しやすさも改善します
多様な草を増やす一方で、収穫機に絡むほど伸ばせば作業が重くなります。
草を全部なくすのではなく、ジャガイモの列と機械が通る場所は掘り取り前に早めに整え、畑の周囲や通路には生きものの居場所を残す。
その両立が次の改善点です。
夏草・冬草のカバークロップミックスで、畑の植物の種類と育つ時期を増やす
ニジュウヤホシテントウの発生時期と葉の食害を記録する
畑の周囲や通路に、天敵となる生きものの居場所を残す
収穫機が通る列の草は、掘り取り前に早めに整える
生育の良かった株から健康な芋を選び、保管中と植え付け前にも状態を確認する
今年の芋を種芋にして、同じ場所で続けます
来年も、同じ場所でジャガイモを育てます。
今年収穫した芋の中から、生育の良かった株の健康な芋を選び、次の種芋候補として残します。
同じ場所で続ければ、それだけで自動的にうまくいくわけではありません。
それでも、虫が出た時期、草の動き、土の状態、収穫量、芋の出来を毎年比べられます。
種芋を選ぶ目と畑の整え方を積み重ね、畑と育て方を年々強くしていきます。
来年、同じ畑でリベンジです
収量は少なかった。
草には苦戦した。
葉もニジュウヤホシテントウに食べられた。
それでも、無肥料・無農薬・無除草剤で育てた1年目のジャガイモは、ちゃんと良い芋になりました。
今年見えた課題を、夏草と冬草のカバークロップ、天敵が暮らせる環境、草の管理、種芋の選別へつなげます。
来年も同じ場所で、今年より強く、より良いジャガイモを目指します。
収穫機が通った土を、次の根へ返す
アリカの畑で機械収穫をした時に見えたのは、じゃがいもだけではありません。
伸びた草が作業へ影響し、掘り上げることで土も大きく動きました。
不耕起を目標にしていても、いもの収穫には攪乱がある。
その実態を隠さず、収穫後に生きた根を戻すところまでを一つの作業として考えます。
植物が光合成で得た炭素の一部を根から根圏へ渡し、微生物や菌根菌との関係をつくる一般的な仕組みがあります。
ただし、今回の収量や虫害を無肥料だけで説明せず、土の履歴、天候、品種、草管理を分けて記録します。
2026年の現在は自然栽培への移行1年目です。
夏草ミックスの表面散布は発芽せず、収穫後は冬草を含むカバークロップを、必要最小限の浅い耕起も使って定着させる計画です。
草、昆虫、天敵を含む生物多様性、自家採種、連作は、次の作付けで比較します。
掘った後の根まで追うことが、じゃがいも畑のテロワールを育てます。
収穫で動いた土の次を考える
じゃがいも収穫で土を動かす|それでも不耕起を目指す理由:機械収穫の土壌攪乱を隠さず考える
じゃがいも収穫後の裸地を短くする|冬草と生きた根の計画:収穫後の裸地を次の根へつなぐ




