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畑からの知恵と実践

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カバークロップをまいた後、なぜ浅くロータリーをかけるのか

2026年8月、アリカは冬草ミックスを肥料散布機で全面散播し、最後にごく浅くロータリーをかけました。 夏草ミックスの表面散布が発芽しなかった経験を踏まえ、種を地表へ放置せず、深く埋めすぎない中間を試しています。

読了目安:約4

結論:散播後の浅いロータリーは、種を耕し込むためではなく、地表へ露出した種を薄く土へ触れさせるためです。

乾燥や鳥害の影響を受けにくくしながら、小さな種を深く埋めないことが要点です。

ただし、ロータリーをかければ必ず発芽するわけではありません。

種ごとの適正深度、土壌水分、降雨、鎮圧、気温、種子品質が重なるため、作業後の発芽を記録して方法を更新します。

肥料散布機で全面へ散播した直後

アリカが2026年8月に撮影した一次記録です。写真は散播後、二度目の浅いロータリーをかける前で、地表に種が見えています。

1 / 1アリカが2026年8月に撮影した一次記録です。写真は散播後、二度目の浅いロータリーをかける前で、地表に種が見えています。

表面へ置くだけでは成立しなかった経験

アリカは先に、夏草ミックスを複数圃場へばらまきました。

しかし、狙った発芽は得られませんでした。

『種をまいた』という作業記録だけでは、生きた根へつながらないことを実地で確認しました。

原因を一つに断定できませんが、種と土の接触不足、地表の乾燥、鳥や小動物、降雨のタイミング、種子の状態などが候補です。

そこで冬草ミックスでは、地表へ置いたままにしない工程を加えました。

2026年8月に行った作業

  • 収穫後の凹凸と繁茂した草を、一度目のロータリーで整えた

  • 家にあった肥料散布機へ冬草ミックスを入れ、畑全面へ散播した

  • 種が地表に見える状態を確認した

  • 二度目のロータリーをごく浅くかけ、表層の土と種を触れさせた

写真129に写る冬草ミックスには、イネ科、マメ科、花を咲かせる植物など、形と大きさの異なる種が含まれます。

同じ深さへそろえて埋めればよい混合物ではありません。

特に小さな種は深く入るほど地表まで出にくくなる可能性があります。

そのため『ロータリーを何センチ』と推測で固定せず、実際の覆土状態と発芽結果を結びます。

大きさの違う冬草ミックス

アリカが2026年8月に播いた冬草ミックスの一次写真です。種の大きさが異なるため、深い一律覆土を避けます。

1 / 1アリカが2026年8月に播いた冬草ミックスの一次写真です。種の大きさが異なるため、深い一律覆土を避けます。

浅くする理由を、三つへ分ける

  • 接触:種の周囲へ土が触れ、吸水しやすい条件を作る

  • 被覆:露出したままの乾燥と鳥害を減らす方向へ動かす

  • 深度:小粒種が地上へ出られないほど深く埋める危険を抑える

USDA NRCSの実施資料でも、全面散播したカバークロップは表層を軽く動かして種と土の接触を作る方法が示され、同時に播種深度への注意が必要です。

これは米国の特定条件の資料で、青森のアリカ圃場へ効果量をそのまま移せるものではありません。

資料から得るのは、接触と深度を同時に管理する考え方です。

実際の機械設定と土の状態は、アリカの圃場で測って残します。

ロータリーだけでなく、鎮圧との比較も必要

種と土の接触を作る手段はロータリーだけではありません。

圃場が平らで草量が少なければ、散播後の鎮圧、レーキ、専用播種機など、土を大きく動かさない手段も候補です。

今回の圃場は収穫後の凹凸と草が大きく、手持ちの機械で全面へ播く必要がありました。

条件が違う畑へ同じ手順を自動適用せず、表面状態、面積、機械、播種適期から選びます。

浅い覆土を、アリカの全体設計へつなぐ

アリカが不耕起を目指すのは、耕さずに済む場面で根と土の構造を残し、生きた根から根圏へ渡る液体炭素と、微生物・菌根菌との関係を途切れにくくするためです。

今回の浅いロータリーは、その原則を放棄する作業ではなく、表面散布の失敗を受けて次の冬草を成立させる例外です。

冬草が定着し、イネ科・マメ科・花が時間差で育てば、生物多様性や天敵の居場所へつながる可能性があります。

ただし現在は播種作業までで、発芽も効果も未確認です。

この畑では連作を含む次作の生育を追い、自家採種は病害や種子の健全性を確認しながら進める将来計画です。

浅耕の深さ、発芽、根、微生物、昆虫、収量を年ごとに結び、土地と人の判断を含むアリカのテロワールとして更新します。

発芽を評価する観察点

  • 播種日、草種別の播種量、圃場面積

  • 散播直後と覆土後に、種がどの程度見えているか

  • 作業深さを複数地点で実測した値

  • 播種時と3日後・7日後の土壌水分、降雨

  • 7日・14日・30日の発芽数とむら

  • 小粒種と大粒種で出芽時期・残存率が違うか

  • 鳥害、流亡、土壌表面の crust、既存草との競合

まだ成功とは書かない

2026年8月の一次記録で確認できたのは、全面散播し、二度目のごく浅いロータリーまで実施したことです。

発芽、冬越し、根量、土壌炭素、生物多様性の改善は、作業時点では未確認です。

『覆土したから確実に発芽する』『混播だから土が良くなる』と先回りせず、失敗した夏草ミックスと同じように、結果をそのまま記録します。

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