春菊の旬は冬と農畜産業振興機構(ALIC)は説明します。名前の「春」は花が咲く季節に由来するとされ、食べる葉の旬を意味しません。ただし、各地で栽培・出荷される時期と、市場や店に届く時期は同じ表では読めません。買う日は、月の名前に加えて産地と現物の状態を見ます。
春に花が咲くことと、葉を食べる旬
ALICの2025年12月の解説は、春菊の名の由来を春に咲く花と菊に似た葉に求めつつ、旬は冬と紹介しています。鍋料理に春菊がよく入ることは、この食べる時期ともつながります。
しかし「冬」とだけ覚えると、秋や春の売り場を見て迷います。ALICは2024年の東京都中央卸売市場では年間を通じて春菊が入荷し、11月から翌2月には月200トンを超えたと説明しています。出回る月が複数あることと入荷が多い冬は、同じ市場の実績として両立します。この量は2024年の東京の市場の値で、全国の冬の収穫量ではありません。
月別ランキングの読み方と落とし穴
JAグループのシュンギクの案内では、1月の出荷ランキング上位が千葉・栃木・群馬、8月は岩手・茨城・千葉、12月は千葉・栃木・茨城と変わります。上位にない県の出荷がゼロという意味にはなりません。
JAは同ページの「旬カレンダー」が東京都中央卸売市場の統計を参考にしていると明記し、東京への出荷が少ない地域の数値は反映されないことがあると注記しています。この注記を月別ランキングの独立した集計方法の証拠へ広げず、季節表を読むときの注意として扱います。地元の直売所に並ぶ春菊と、東京の市場に多く届く春菊の時期が違っても、不整合とは限りません。
さらにALICが示す2024年の全国の出荷量上位は大阪、千葉、福岡、茨城、群馬です。JAの1月のランキングに大阪が入らないことだけで、全国の年間出荷量が小さいとは判断できません。月別の産地順位と、年間の全国出荷量は対象期間と集計範囲を確認してから比べる必要があります。旬を読む際に、どこへの出荷か、何年・何か月の数字かを確認します。
ALICの大阪中央卸売市場の2024年実績も、冬を中心に入荷しつつ、年間を通じて大阪産の入荷があったと説明しています。東京の夏には岩手・青森など東北産の入荷もあります。東京と大阪の市場だけでも産地の構成が異なるため、一方の月別図を全国共通の収穫カレンダーにはできません。
産地と葉の系統は一つに固定できない
ALICは大葉・中葉・小葉の系統を説明し、関西から九州にかけては大葉種が出回り、全国的には中葉種が栽培されるとしています。東日本では「春菊」、西日本では「菊菜」という呼び方も紹介しています。
売り場で最後に見るもの
春菊を買うときは、産地、商品名、葉先の張り、茎の切り口を確かめます。JAは鮮やかな緑の葉、みずみずしさ、切り口の状態を選ぶ手掛かりに挙げています。袋底に傷みやぬめりがある場合は、「冬の旬だから大丈夫」とは扱いません。
使い道も同時に決めます。鍋で葉を長く煮るか、茎を先に入れて葉を仕上げるかは食べる部位と好みに応じて選べます。カレンダーや産地表は、店頭の一束の味、栄養、衛生状態の測定結果ではありません。
この説明はALICとJAの一般資料に基づきます。アリカの春菊の個別の収穫実績や食味記録をこの制作時点で確認できていないため、当社の畑の旬や出荷日と読み替えません。成分値は春菊の生・ゆでの栄養記事で別に確認します。春菊の旬・種類・栄養ガイドへ戻れます。



