本文へ移動

畑からの知恵と実践

記事

ビーツが土っぽく感じる理由|ジオスミンだけでは好みまで決まらない

ジオスミンは重要ですが、品種、部位、調理、感じ方まで一つの言葉で片づけません。

読了目安:約3

結論から言うと、ビーツの土を思わせる香りにはジオスミンという揮発性化合物が関係します。



ただし、土が付いたから根へ移っただけとは限らず、ビーツ自身がつくれることを示す研究があります。

表面の土と、根の中の香りを分けて考える

掲載写真はRamesh NG撮影の説明用素材(CC BY-SA 2.0)で、アリカの畑・商品・調理実績を示すものではありません。

1 / 1掲載写真はRamesh NG撮影の説明用素材(CC BY-SA 2.0)で、アリカの畑・商品・調理実績を示すものではありません。

写真は内容を理解するための説明用素材です。



アリカのビーツ、比較した購入品、保存試験、完成料理の証拠としては扱いません。

洗っても残る土っぽさには理由がある

2003年の研究では、無菌条件で育てたビーツ苗からもジオスミンが確認され、培地へ加えたジオスミンは苗へ吸収されませんでした。



この結果は、ビーツがジオスミンを内生的につくる可能性を支持します。

皮に多くても、皮をむけば必ず消えるわけではない

同じ研究では、成熟した根の皮は胴部や中心部よりジオスミン量が多い結果でした。



部位差は皮を除く調理を試す理由になりますが、品種や個体、調理条件を超えて同じ効果を保証しません。

品種差と環境差を切り分ける

2014年の研究では、複数環境で栽培した品種のジオスミン濃度に品種ごとの傾向が示されました。



栽培方法だけを見て、土っぽさの原因を決めるのは早すぎます。

好き嫌いは、ジオスミン濃度だけで決まらない

2022年の参加型育種研究では、ジオスミン濃度は好ましさや知覚された土っぽさの中心的な決定要因ではありませんでした。



甘さ、苦味、見た目、食経験、調理法まで含めて、人は一つの味として受け取ります。

食卓でできる現実的な一手

  • 表面の土を流水で落とし、土そのものの匂いと根の香りを混同しない

  • 土っぽさが苦手なら、加熱後に皮を除いた部分から少量を味見する

  • 酢や柑橘、乳製品、香草は香りを消す薬ではなく、味の輪郭を組み替える材料として使う

  • 品種名と保存日数が分かるときは、次回の比較のために残す

アリカでの現在地

生産者の吹越広彬は今回、購入品で強い土っぽさを感じ、アリカのビーツでは気にならなかったと観察しました。



この差をジオスミン濃度や栽培方法の効果とはまだ断定せず、収穫後に同条件で比較します。

次に読む

答えを、次の選択へつなぐ

FROM THE FIELD

畑の今を、食卓へ。

その時に収穫できた野菜だけをご案内しています。