レタスの切り口が赤みを帯びても、色だけで腐敗や安全性を言い当てることはできません。レタスの切断面の赤・ピンク・茶色には、傷ついた組織の成分が酸化する変化が関係します。一方、広いぬめり、異臭、葉が溶けたような状態、保存温度や時間も判断材料です。変色した部分だけを削れば必ず安全、という扱いにはしません。
切った場所に色が出る理由
Hunterらの2017年のレタスの変色に関する研究レビューは、切断や圧迫で傷ついた組織のフェノール性成分と酸化反応が、褐色や赤・ピンクの色の出現に関係すると説明しています。収穫前の環境、品種、収穫後の温度なども影響し、同じ日数置いたレタスが必ず同じ色になるわけではありません。
UC Davisの玉レタス収穫後資料も、芯の切り口の変色と玉全体の品質を同一視できないとしています。ただし、これらは変色の成因と品質に関する資料で、色が付いた個々のレタスが食べても安全だと判定した試験ではありません。
色のほかに見るもの
残りの葉が張っているか、切り口以外へ変色が広がっていないか、液が出ていないか、ぬめりや異臭がないかを見ます。冷蔵せず長時間置いた、肉・魚介の汁に触れた、いつ切ったか分からない場合は、見た目だけを根拠に生で食べません。農林水産省の案内は、野菜の色・におい・味がおかしいときには捨てるよう勧め、切った野菜を早めに食べるよう求めています。
赤い部分が少しあるから直ちに危険と決めるのも、赤い部分だけを除けば安全と保証するのも、この資料からは導けません。FDAは、傷んだ青果物を避け、腐敗して見えるものは捨て、洗浄も細菌を完全には除けないと案内しています。迷う状態のものを生のサラダで使い切る必要はありません。
次に切る量と冷蔵を決める
次からは使う分だけ葉をはがせるなら、残りを大きく切らずに冷蔵します。すでに半分に切った玉レタスなら、断面を覆って冷蔵し、使うとき現物を見直します。具体的な包み方は玉レタスの保存記事にまとめています。切り口の色を漂白したり、長時間水に浸して元に戻そうとしたりせず、食べる分を流水で洗い清潔な器へ移します。
この説明は研究レビューと公的な食品衛生案内に基づく一般情報です。アリカの商品について色・細菌・保存条件を検査した結果ではありません。保存や使い方はレタスGuideでも確認できます。
出典
Hunter PJほか「Oxidative discolouration in whole-head and cut lettuce」Euphytica, 2017:切断面の酸化と赤・ピンク・茶色の変化、品種・環境による差。https://link.springer.com/article/10.1007/s10681-017-1964-7 (確認日:2026年9月25日)。
UC Davis Postharvest Research and Extension Center「Lettuce (Crisphead, Iceberg)」:芯の切断面の変色と全体品質を区別。https://postharvest.ucdavis.edu/produce-facts-sheets/lettuce-crisphead (確認日:2026年9月25日)。
農林水産省「生野菜を安全でおいしく食べるために」:切った野菜と異常時の廃棄。https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/fresh_vege.html (確認日:2026年9月25日)。
FDA「Selecting and Serving Produce Safely」:傷み・腐敗・洗浄の限界。https://www.fda.gov/food/buy-store-serve-safe-food/selecting-and-serving-produce-safely (確認日:2026年9月25日)。
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